介護士になると、身につく力

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はじめまして、現役介護士おもちと申します。

介護の専門学校で介護福祉士を取得し、従来型とユニット型の特別養護老人ホームの勤務経験があります。

介護士歴は、12年目になります。

現在は、育児とお仕事(介護士)の両立をしています。

このブログは、ご家族の方が介護が必要になってどうしたら良いかと思っている方・介護のお仕事に興味のある方・現在介護士として働いている方に向けて書いています。

少しでも役立つ情報や、共感して気持ちが楽になる事などがあると嬉しいです。

この記事では12年間介護士をしていて、私自身が身についた力を5つをご紹介します。

身につく力は介護士に必要な力でもあるので、これから介護のお仕事に就こうと思われている方の参考になれば嬉しいです。

介護士をする事で身につく力【5選】

1.観察力がつく(考える力)

2.コミュニケーション力

3.時間の使い方が上手くなる(効率を考える)

4.体力がつく

5.度胸がつく

介護現場以外でも、日常生活でも役に立った事も含めてひとつづつ理由をお話していきます。

1.観察力(考える力)

介護士は日々、お年寄りの状態変化の観察をして変化に気づき対応を変えていく必要があります。

例えば・・・

今までご飯を食べていた人が、最近食べなくなってきたとして観察の中から理由を考えます。

・よく見ると入れ歯が動いて食べにくそう→看護師に報告して歯科の先生に診てもらう

・食事中に人が目の前を通って気が散っていそう→食事席の変更を検討 など

まずはご高齢者の普段の様子を知ってから、変化に気づくようになるので最初は難しいかもしれませんが経験を積んだり、ここを意識してみよう等とすれば気づけるようになってきます。

観察力が身について介護現場以外で良かったなと思った事は、日ごろ育児もしていますが赤ちゃんは話せないので「こういう時に泣く事が多いな」「こうすると喜ぶな」と観察したり考えたり自然とするようになっていた事です。

2.コミュニケーション力

お年寄りに対してもそうですが、ご家族の方ともお話しする事も多いのでコミュニケーションをとる機会が増えます。

例えば・・・

挨拶から始まって、お年寄りと毎日顔を合わせるのでたわいもない話しをしたり、ご家族の方ともお年寄りの最近のご様子をお伝えしたりします。

少しづつではありますが、顔見知りになっていくと自然と会話も増えていきます。

「今日は夜勤○○さんなんですね、安心です」と言われた時には信頼してもらえてると思い、嬉しかったです。

介護士をする前は、お年寄りと何を話せばいいんだろう等考えていたり、人見知りもあったのでご家族の方に失礼はないかと緊張することもありました。

今も緊張はありますが少なからず、介護士になる前よりは出来るようになっているのではないかと思います。(そう思いたいです( ´∀`; ))

そしてお話し好きの方ばかりではないので、不安な時には何も言わずに隣にいたり、アイコンタクトをしたり、それもコミュニケーションになるのかなぁと思います。

私は今までお年寄りやご家族の方とコミュニケーションをとるうえで、色々と失敗もしました

(お年寄りに頼まれていた事を忘れてしまい、後で怒られたり・・・ご家族の方と上手くコミュニケーションがとれず不安にさせてしまったり・・・)

その時は、どうしよう・・(T_T)となりましたがその都度、失われた信頼を取り戻すべく、少しづつ対応を改善したり、伝え方を変えたりしていき以前のような事は起こらなくなりました。

失敗をした時には落ち込みましたが、失敗をして気づけた事もあるので今では良かったと思っています。

もし何かあっても、失敗が恥ずかしいからと自分ひとりで抱え込まずに同僚や上司に相談して改善することも多くあると思います。

(以外と他の人も同じ対応で困っている事もあります)

お年寄り・ご家族・介護士は人間同士なので、どうしても相性的なものもあるかもしれませんが、話しをして解決できる事はした方がお互いにストレスなく安心して過ごせると思いす。

3.時間の使い方が上手くなる(効率を考える)

限られた時間の中でなるべく残業にならないように、平等に複数名のお年寄りに対してケアを行わなければいけません。

その為には、何にどのくらい時間がかかるかを知り優先順位(少し嫌な言い方ですが・・・)をつけさせてもらって行動にうつしていきます。

例えば・・・

寝たきりでご自身で動けない方は体力も消耗しやすいです。

その方をなるべく早めにケアに入り、その間にご自身で居室に行ける方は居室に向かっていてもらい、寝たきりの方のケア後にケアに入るなどです。

何にどのくらい時間がかかるかを知る事で、隙間時間が出来た時は雑務や記録にあてる等うまく使えるようになります。

小さな”ついでにこれをやっておこう”というのが積み重なると、後が楽ですし同じところを行き来しなくてもすみます。(訪室した時に、たたんだお洗濯物を返そう等)

次の行動を見据えて行動できるようになると、無駄な動きも少なくなります。

同じ職場にバタバタせずゆったりとケアに入れている方がいたら、その方の行動や優先順位を見てみたり直接聞いてみると色々な発見があるかもしれません

介護士がバタバタとするとお年寄り(特に認知症の方)は空気を察して、落ち着かなくなります。

(実際でもこの人がケアに入る時はみんな落ち着いてるなぁという時と、この人がケアに入るとみんなソワソワしたり怒ってるなぁという時とあります)

効率よく出来ると時間に余裕も出来て、自分自身もストレスを少なく働く事ができますよね

日常生活でも、せかせかはしないようにしていますがお仕事と育児があるので出来るだけ効率よくを心がけています。

子供と遊ぶ時間や、自分が少しほっとする時間も欲しいですもんね。

4.体力がつく

移動・入浴・排せつケア等、体を動かす事が多くあります。

腰痛になってしまう方もいますが、無理のない体の使い方(※ボディメカニクス)や疲れを溜めずに休む等で腰痛予防にもなります。

※ボディメカニクス(足幅を前後左右に広げて安定させる・腰を落として重心を低くして姿勢を安定させる・お年寄りを持ち上げるのではなく、水平に滑らせるように移動する・体を近づける(重心を近くする)・てこの原理を使う・お年寄りの両手を組んだりして身体を小さくする等)

介護士全員が腰痛があるわけでもなく、何十年と働いていても腰痛がない方もいます。

例えば・・・

力のある介護士は自分の力で、お年寄りを持ち上げるようにしたり力を頼りがちです。

お年寄りの出来る範囲はやっていただき、一緒に動作をしたり、体を近づけて腰に負担のない姿勢でケアをする事も大切になります。

また、介護士が座るのは食事介助や記録の時くらいで、だいたいは立って雑務やケアに入っています。(こまごました、やる事があるので( ´∀` ;))

少し意識して、雑務を座ってやってみたり休憩中に少し体をほぐしてみたりするといいと思います(●’◡’●)

私はありがたい事に今のところ腰痛にはなっていません。

なるべくお仕事の時にはボディメカニクスを意識したり、疲れたときには休日のんびりと過ごしたりしていました。

職場に腰痛のない方がいたら、どうやってケアをしているか見せてもらうのもいいかもしれません。

さらに、なるべく同性で同じくらいの体型や身長の方だと力加減や体の使い方が参考になる事が多いと思います。

私は一時期事務作業(パソコン業務)の事がありましたが、どうしても眠くなってしまったり、時間が経つのが遅く感じる事が多かったように思います。

また、みるみる太っていきました( ´∀` ;)

時間の合間にお菓子を食べて、動かなかったからだと思います・・・

身体を動かす仕事が自分には向いてるんだなぁと感じました。

5.度胸がつく

介護現場では日々いろいろな事が起こります。

(状態が落ち着いている方が多い時には、そんなにいろいろな事にはなりませんが)

度胸がつく場面としたら、転倒や急変(発熱・嘔吐・意識消失など)等と思います。

例えば・・・

【夜間に廊下で転倒された方を発見する。立ち上がりの際に痛みがある様子】

この場合には↓

夜間なので他職員の応援を呼びお年寄りに他のケガはないか身体状況の確認看護師はやご家族の方に報告病院に行くのか行かないのか(次の日に受診するのか)どうして転倒されたか検証するために状況確認等を行います。

(日中だったら看護師がいて、病院などの確認やご家族の方への連絡はしてくれるかもしれません( ´∀` ;))

最初は発見して驚きと動揺になるかと思います(⊙_⊙;)

けれど、発見者は自分なので驚きや動揺をしながらもお年寄りの対応や職員との連携をとっていかなくてはなりません。

こういった場面を何度か経験させてもらうと、毎回動揺はしますが自分は何を確認するべきか、どう動くべきか冷静に見れて少しだけ気持ちの余裕ができます。

私も12年目ともなると、ベッドからの転落や転倒・食事中に喉に詰まらせてしまう等の場面に遭遇した事がありました。

最初は動揺と怖いのとで手が震えてしまったり、お年寄りの方がケガをしていないか等の不安感で頭が真っ白になっていました。

そんな中で看護師や先輩に対応を教えてもらいながら、ここまできました( ´∀` ;)

今では驚きや動揺はありますが、まずは深呼吸をして落ち着いて行動しようという気持ちになれています。

焦っても状況は変わらないですし、対応できるなら早めに対応したほうがいい事のほうが多いです。

何か事前に対応が決まっている事(転倒や窒息など)がある場合には、マニュアルがどこにあるのか確認したり少し目を通しておくと、いざという時に少し安心できると思います。

こういう経験をした事で、日常生活ではあまり驚かなくなりました。

プライベートで1度母が救急車を要請する事態になった時にも、落ち着いて対応ができました。

こんな時には”介護士やってて良かったな”と思う一場面でもあります。

まとめ

介護士をする事で他にも身につく事があるかもしれませんが、大まかにはこの5つを身につけられたと思っています。

人と関わるお仕事なので、関わりの中で自分自身が今まで知らなかった自分の一面を知る事もあります。

自分って意外と優しいじゃない、と思う事もあれば、こんな事でイライラして小さい人間だと落ち込む事もあります( ´∀` ;)

それでも色々な事を経験させてもらいながら、あっという間に12年目になりました。

最初は毎日が目まぐるしく過ぎていき、新しい経験ばかり、出来ない事ばかりでしたが今はまた違って見えます。

また、介護は誰もが通る道です。

自分の技術・知識・経験がこれから大切な家族や友人など、何かあった時に少しでも何かの力になれるのではないかと感じています。

少しだけアドバイスが出来たり、少しだけ気持ちを理解できたり。

介護をする事で、普段考えもしなかった事を考えたり(自分の最期はどうなるんだろう、親が認知症になったら自分はどうなるだろうとか)普段できない体験をさせてもらう事で得られる事は多いなぁと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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